USPは真似されやすくコモディティ化しやすい
USP(Unique Selling Proposition)とは
商品やサービス、ブランドが持つ独自性や優位性を指し、それらを使って競合と差別化を図ることを指します。
USPは顧客に購買行動をおこしてもらうために広告やキャンペーン、ブランディング戦略で独自性を訴求することにより企業の持つ目的に貢献してもらうための要因の1つでです。
しかし技術の発展や情報過多の時代においては、USPは余り効力を持たなくなりました。
理由は競合も真似できないほどの独自性や優位性を打ち出さないかぎり、短期間で真似されてしまうからです。
顧客が商品やサービス、ブランドを選んでくれる一般的な購買要因に「機能的価値」や「信頼性」などがあげられますが、もっとも簡単に差別化しやすい手段は「価格を下げる」ことです。
しかし「価格を下げる」ことは一番真似されやすいため、コモディティ化しやすい要因になります。
つまりUSPをウリにすることは相当難しいことが言えます。
コモディティとは :
日用品や生活必需品など生活する上で最も一般的な商品を指していましたが、技術の進歩もあり世の中に流通している商品の多くには同一類似商品で溢れ機能や品質にそれほどの差がなくなり、価格でしか差別化をはかれなくなりその結果、同一製品化してしまうことを言います。

コモディティ化した商品やサービスの脱却方法
コモディティ化してしまうと例えばYahoo!、Google検索やSNSでその商品やサービスのことを調べようという発想にならないため、コモディティ化を抜け出すためにはブランディングや話題作りが最も重要になってきます。
コモディティ化から脱却するためのブランディング戦略
①:ブランドがどの様にマーケットで認識されているか分析
②A:これまで定義していた商品やサービスが持っていた価値、役割や客層などを再定義
③A:これからどの様に認識されたいか?ブランドメッセージと共に考えた上でブランド体験、共感や信頼などを得て価値を高める
または
②B:顧客の立場に立ってUSP(独自性や優位性)を磨く
③B:アップデートしたUSPで体験や共感、信頼を得て価値を高める
こうした戦略を練った上で広告やSNS、インフルエンサーを活用してアテンションしていくか、広告を一切使わずにSNSでアテンションをかけてブランディングしていくか検討のしようがあります。
ただしブランディングは一筋縄ではいきません。
再定義したことが裏目に出る可能性もあります。
これまで通りのブランドメッセージが適していたにも関わらず新たに訴求してしまったことにより、裏目に出てしまうこともあります。
駆け引き的になってしまいますが判断を誤らないことが適切ですので、その場合は市場調査をしっかり行う事が重要となります。
話題になりそうな企画コンテンツを立案し広告やインフルエンサーを活用したPRを仕掛ける
同時にプレスリリースを打ったりSNSで話題になりそうなコンテンツを作成し、広告やインフルエンサーなどを活用して認知を広げるなど効果的と言えます。
その場合、企画やコンテンツ自体が重要視されますが、企画を基にマス広告やSNS広告、インフルエンサー活用することにより一般ユーザーから話題が広がる様な施策を企画することが重要となります。
ただしそうした企画と連動した戦略は、コストがかなりかかることが想定されます。
一気に認知を広げて話題を作ることで効果に期待が持てますが、費用対効果が合うか検討が必要です。
費用がかけられないのであれば、素直に広告を出稿して話題を作ることで抑えることも検討の一つとして持っておくと良いでしょう。

先に書いた通り時代背景からも分かる通り、商品やサービスはコモディティ化しているもので溢れているうえ、小売りを中心とした販売形態をとっているため顧客ニーズや共感を得ることが難しくなっています。
そのためマーケティングやPRに苦戦をされている企業も多い中、SNSなどを利用してブランドが顧客と直接接点を持ちニーズやインサイトなどを把握し、共感や自分ごと化、ブランド体験をしてもらうD2C(Direct to Consumer)=消費者直接取引をする企業が増えてきました。
D2Cは一気通貫しているためスピーディーに動ける点が魅力と言えます。